田舎暮らしと問題点

田舎に移住するめんどくささ

先日、福井県池田町の広報誌のある文章が一部で話題になっていましたね。

その文章とは、移住者に向けた7か条からなら文章で、””池田暮らし7か条””と銘打たれ発表されました。

まあ、ツッコミどころは満載で、そういう目で見れば面白いかもしれませんが、現代の価値観で言うと、何時代!?の話となりそうで、とてもではないけどこういう自治体には移住しないほうが良いでしょう。というより、この文章を見る限り、移住してくるなと言っているのも同義であると言わざるを得ないでしょう..

 

多様性が叫ばれるこのご時世に、””第4条 自己の今までの価値観を押し付けないこと””としながら、

  • プライバシーがないと感じるほどのお節介があり理解しろ
  • 移住者がどういう人間か品定めされるのは自然だ
  • 田舎暮らしはめんどくさいもの
  • 都会から来た人は都会風を吹かすな

という田舎の自分たちの価値観を押し付けています。

文明と初めて遭遇したアマゾン奥地の少数民族ですか!?と言いたくなります。

 

もちろん、町自体、自治会がすべて悪いとは言いません。移住者にもなにかあったのでしょうけど、そもそも論で言えば、自治会・町内会自体が任意団体である以上、出役などは強制できる類のものではありません。

 

続報で、移住者との間に大きないざこざがあったわけではないらしいが、1報では移住者が地域の出役に出ないとの苦情から作成したとあります

 

町や自治会にも従来の価値観があり、しかし移住者にも今までの価値観もある。それを相互理解して、新しい地域文明というものを探っていくことこそ本道ではないでしょうか。田舎の元々の価値観があるからというなら移住者を最初から求めてはいけないですよね。

 

限界自治体、限界集落と言われる所の””限界””とはなにも人口の事だけではなく、こういう価値観の古さ、自分のたちの価値観こそが正義、と言わんばかりの思考力・想像力の欠如、相手の価値観を認めることが出来ないことこそがそこに住む人の”限界””なんでしょうね

田舎に移住する前に

田舎に移住する前には、移住したい場所などを訪れたり、各自治体の移住ポータルサイトなどで資料請求や説明会、体験イベントなどに出て決めていると思いますが、基本的にはどこの田舎もそもそも閉鎖的です。開放的な田舎なんてあるんでしょうかね!?

 

ちなみに私が現在住んでいる地方にも、””旅の人””という方言があります。

””旅の人””とは主に外から来た人を指します。さらに転じてその県を出て行った県外在住県民に対しても使われます。要するに””よそ者””と裏切りものという意味です

元県民の場合は、””旅””から戻れば””旅終ったんけ!?””(県外暮らしが終わったのか?)と言われ、一応旅の人扱いは解けますが、県外の人は定住しても、指さされる差別されるわけではないですが、出身地などの話になると旅の人!と言われてしまいますが差別的な意味ではなく、意外とちやほやしてくれます!

 

しかし、他の県ではまた違う言い方で表現すし、強くよそ者という印象を与える方言もあるみたいでですね。

 

地方創生と限界集落

地方創生が国の事業になるくらいですが、上記の町のように、排他的な自治体のほうがたぶん日本の田舎の自治体には多いでしょう。

地方に移住した、せっかく違う価値観で育った人の知識や経験、知見などを地方創生に生かせないような地方は、もう滅びるしかないのかもしれません。もしくは、残ってくれた地元の若者たちが一生懸命に子供をたくさん授かるように頑張り、大きくなったその子供たちを地元に昔の習慣によって縛り付けるしかないでしょう..

 

都会人に向いている””田舎””とは

東京のような大都会の暮らしに疲れて、田舎暮らしがしたいという気持ちは正直あまりわかりませんが、大都会の人に向いている田舎とはどういうものか考えてみます。

 

都会で、まあ近所付き合いが希薄になると言いますが、以前東京近郊の地方都市で暮らしていましたが、確かにそうかもしれません。

そして地方では近所の付き合いが密になると簡単に比較されます。確かにそうかもしれませんが、そうでもないところもあります。

 

上記のようなごく小さい町・村のような自治体は確かに近所の関係が密で、どんな人でその経歴なども知れていますが、地方でもある程度の人口の市になるとその近所の関係は一気に薄れます。それでも町内会などのめんどくささは残りますが..

 

地方都市の県庁所在地都市や、それに次ぐ市の中心部や新興住宅地などでは、もう田舎の近所付き合いはなくなります。この辺はもう都会の近所付き合いと代わりません。地方都市でも街中やそれに近い場所などでは、人の移動が頻繁にあるため、もう都会と変わらなくなってきています。

 

私は現在、県庁所在地都市の街中のマンションに住んでいますが、その近所関係は、神奈川県の東京近郊で暮らしていたのと大して変わりません。

 

実家は同じ市内の過疎地のほうにあり、現在、親が住んでいますが、うちの親は共働きだったせいもあり、町内会などの事は祖父母に任せきりで、祖父なんかはそういうのが好きでしたので、特に任せ切りでした。そのせいか、例え田舎の過疎地域でも、近所付き合いは希薄になってきています。

 

祖父母が生きていた頃は、近所の井戸端会議、どこそこの子供が有名県立高校に受かっただの、どこそこの孫は東京に行っただの、結構近所の家族状況なども知れていましたが、代が変わり父母は近所のそういうのをあまり知らないようです。

この時に、私なんかは、海上自衛隊に入隊していたことは近所に知れていましたが、今度は、旅が終わったと知れてはいるようですwww

 

 

大都会の人で田舎暮らししたいという人はこの辺を狙うといいかもしれません。我が家の実家は元は漁村・農村、そこへ新興住宅が混じる地域ですが、もうそんな感じです。農村だからと言って用水路の清掃に住民が駆り出されることはないし、漁村だからと言って魚の水揚げに付き合わされるわけでもありませんでした。

 

農村や漁村のそういう出役があるところは、山間の機会での農業が難しい、重機の侵入が難しから、住民総出で手作業でやらなくてはならない地域が、昔から””結””(ゆい)という慣習でやっているもので、これも元々農家同士の付き合いが、農家人口が減ったせいで地区の人間でやろうという拡大解釈も混じっているのでしょう。それが今回の池田町の問題かもしれませんね。

 

うちの実家の農村地区でも結いなんて聞いたこともなかったですね。農村地区はただっぴろい平野の農村ですから機械化も進んでいるというのもあるからでしょうしね。

 

正直、都会の人が山間部などでの究極的な田舎暮らしより、地方の第1,第2都市くらいの程よい田舎の郊外のほうが向いているかもしれません。そうでない人は、沖縄や北海道の移住が多い土地のほうが上手くいくのではないかと思います。あと那須とか軽井沢のような別荘地ですよね!!

 

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